散居村展望広場

初秋の砺波平野散居村 展望台からの眺めと色づく稲穂

散居村展望広場目次

散居村展望広場 について

富山県南砺市(なんとし)にある散居村展望広場(さんきょそんてんぼうひろば)は、雄大で美しい砺波平野(となみへいや)の散居村を一望できる絶景スポットです。

散居村展望広場は標高434メートルの場所にあります。

散居村展望広場から車で数分走ると散居村展望台があり、展望台は標高433メートルです。

これらの展望スポットでは、春先から初夏に青々とした水田が広がり、夏から初秋にかけて黄金の稲穂が見られます

1年を通して四季それぞれの美しい景色を堪能できるなんて素敵ですよね!

天気が良ければ立山連峰(たてやまれんぽう)や富山湾まで望むこともでき、その景色の美しさから富山県の「ふるさと眺望点」にも選ばれています。

そもそも「散居村」とは、広大な耕地の中に民家が散らばって点在する集落形態のことを言います。

全国にも散居村と呼ばれる平野はたくさんあり、島根県の出雲平野や北海道の十勝平野などが挙げられます。

その中でも富山県の砺波平野は日本国内最大とされており、およそ220平方キロメートルの広い敷地の中に約7,000戸もの民家が建てられています。

砺波平野に広がる散居村にはある特徴があります。

それは、それぞれの家の周りに屋敷林を巡らせることです。

砺波平野では民家が1か所に集まって集落を形成するということが無かったため、冬にはそれぞれの家屋が厳しい風雪に直接晒されることとなり夏には強い日差しを受けていました。

このような風雪や日差しから家を守るために屋敷林を形成するようになったそうです。

屋敷を囲む林は「カイニョ」と呼ばれ、この地に住む人々を守ってきました。

屋敷林にはスギやケヤキが植えられることが多く、その落ち葉や枝木などは炊事や風呂焚きの大切な燃料、建築資材として自給自足の生活も支えていました。

そのため「高(土地)を売ってもカイニョは売るな」「塩なめてもカイニョを守れ」という言葉が残るほど人々から大切にされているのです。

散居村展望広場からの景色で有名なのは日に照らされてきれいに輝く水田の景色です。

毎年4月下旬から5月上旬の田植えの時期がベストなタイミングとなっています。

いつでも見られる景色ではなく、田んぼに水が張られて稲がまだ成長していない期間でしか水田に夕日が反射しないので、この期間を狙って訪れる人が多くいます。

5月上旬の日の入り時刻が18時40分頃なので1~2時間前から人が集まってきます。

(正確な日の入り時刻や方角を知りたい方は「富山の日の出日の入り」で検索するとすぐに分かります)プロのカメラマンや写真ガチ勢の人たちは、3脚をセットして早い時間から場所取りをしているので良い場所から夕陽を見たい方は時間に余裕を持って向かった方がよさそうです。

散居村展望広場からの眺めは夕暮れ時の景色以外にも、朝日・日中・夜景のどの時間帯もそれぞれの魅力があって人と自然が共存している美しい景色を楽しめます。

ただし、冬の期間(12月上旬~3月末)は積雪により展望台までの道路が封鎖されますのでご注意ください。

夜景

平散居村展望広場から望む水田に映る夕日

散居村展望広場からの景色で有名なのは4月下旬~5月上旬の水田に映る夕日の光景です。

見られる期間が短く、ゴールデンウィークと重なっていることもあり毎年たくさんの人でにぎわいます。

そして、そんなにも水田ばかりだったら夜景なんて見られないのでは?と思う人もいるでしょう。

夜景というと人工的な光の集まりで主に都市部など建物が密集している都会のイメージです。

水田が広がる砺波平野で夜景というのは想像しにくいですよね。

しかし、展望場所の標高が高いため遠くの景色まで望めるので散居村のさらに奥の街の明かりまでよく見えます

また、視界が広いので目に入ってくる光の総量は多く、夜景として申し分ありません。

180度のパノラマビューは開放感があって気持ちいいですよ! 

展望広場は駐車場から徒歩数分で行けますし、周りが開けているため車の中からでも夜景が見られるので手軽に夜景を楽しむのにおすすめです!

展望広場にはトイレや休憩ができる東屋、自動販売機があるのでゆっくり過ごすこともできます。

展望広場から車で数分の場所にある展望台は駐車場から階段を100段ほど登った先にあります。

バリアフリーの道もあるので階段が辛い方はそちらをご利用ください。

この展望台は砺波の散居村の景色がよく見えるようにわざわざ建設されたものだそうです。

最上階には無料の双眼鏡も設置されています。

ただし、ベンチなどがないためゆっくり夜景観賞をするなら展望広場の方が環境はよさそうです。

ですので、展望台でパノラマビューを楽しんだ後、展望広場でゆっくり過ごすのがおすすめコースです!

それから、日中は気になりませんが夜になると展望台までの道のりに街灯などがなく視界が悪くなります。

階段もあるため懐中電灯やスマホのライトを準備しておきましょう。

また、展望広場までの車道も山を登るわけですからヘアピンカーブが多く、道幅も狭いところがあったりするので運転に自信のない方はヒヤリとするかもしれません。

散居村展望広場の見どころ

散居村展望広場

散居村展望広場の見どころは先述した通り、水田に映る夕日だったり、180度パノラマビューの夜景だったりとにかく美しい景色が最大の魅力です。

特に水田に映る夕日のシーズンは各地から大勢の人が集まり展望スポットも駐車場も大変混雑します。

プロのカメラマンや本格的な写真を撮りたい人は早い時間から3脚を立てて場所取りをするほどです。

そこまで本格的でなくてもいい人は展望広場付近の道からでも十分綺麗な景色を見ることができるので自分に合うスポットで楽しみましょう!

展望広場から車で数分の場所にある展望台は砺波の散居村の景色を楽しむために建設されました。

展望台を上った最上階からの景色はまさに絶景!

標高433メートルからの景色は天気がいいと立山連峰や富山湾まで見渡せてしまうほどです。

展望台には無料の双眼鏡も設置されており遠くの景色も見ることができます。

注意点は、双眼鏡で絶対に太陽を見ないことです。失明する恐れがあります

子供連れの方などは特に注意しましょう。

あとは、鉢伏山(はちぶせやま)の展望台からも夕日を見ることができます。

鉢伏山の山頂は夢の平スキー場の頂上です。標高は510メートルあります。

鉢伏山の展望台は展望広場や展望台よりも人が少なく穴場スポットとなっています。

というのも、夕日は綺麗に見えるのですが水田や平野などは見えないのです。

それと駐車場から徒歩15分ほどかかるのもそこまで人気のない要因の1つかと思われます。

それから、散居村展望広場へ来たら「となみ夢の平スキー場」に足を運ぶのもおすすめです!

冬は散居村を一望しながらウィンタースポーツを楽しめる施設ですが、オフシーズンはまた違った楽しみ方ができます。

4月中旬から下旬にかけてスキー場のゲレンデ一面に20万本のスイセン、10月には100万本のコスモスが咲き乱れる光景へと変貌します!

残念ながら夢の平スキー場のコスモス荘の駐車場からは散居村の夕日は見られないのでご注意ください。

最寄り駅 

JR城端線砺波駅

散居村展望広場は富山県砺波市五谷160に位置しています。

周辺には駅もバス停もなく、展望広場は標高434メートルあり徒歩で行くのは現実的ではありません。

散居村展望広場や散居村展望台へは車で向かう必要があります。

JR城端線砺波駅から車で25分、もしくは北陸自動車道砺波ICから車で20分、高岡砺波スマートICから車で20分です。

砺波駅からレンタカーで向かってもいいですね。

展望広場の駐車場は狭く10台ほどしか駐車スペースはありません。

水田に映る夕日が見られる4月下旬から5月上旬はたくさんの人が訪れるため路上駐車の列ができるほどです。

展望台の駐車場は少し広く19台の駐車スペースがあります。しかし、こちらも展望広場同様に4月下旬から5月上旬はかなり混み合うのでその時期に行く場合は早めに行った方がいいでしょう。

夜景を見に行くときは、街灯などが少ないので懐中電灯やスマホのライトを準備しておくと安心です。

展望広場も展望台も駐車場は無料で利用できます。

展望広場の駐車場にはトイレや自動販売機があるので休憩もできます。

展望広場まではくねくねしたヘアピンカーブが多数あり道幅も狭いところがあります。

運転慣れしている人でも集中力を要するので一息つくにはちょうど良いですね!

景色を眺めながら座れる東屋もあるので混んでなければそこでゆっくり過ごすのも特別な思い出になりそうです

車内からも景色が見えるのが展望広場のグッドポイント!

自分に合うスタイルで景色を楽しむことができます。

散居村展望広場の冬

散居村展望広場の冬

冬の時期の富山県の1日に降る最大積雪量は29センチメートルほどあります。

標高の高い場所にある散居村展望広場や散居村展望台は腰のあたりまで積雪していることもあり、12月上旬~3月末の期間道路が閉鎖されます。

それでも冬の散居村の景色を見たくて徒歩で展望広場まで登る人もいます。

道路が通行止めになっている場所から徒歩で行くことはできるようです。

その際は、スノーシューなど雪道を歩ける装備が必要となります。

また、山登りに加えての雪道なのでかなりの体力と時間を要すことになります。

シーズン中の気軽な感覚で行くと大変な目に遭うので事前に情報収集が必要です。

そして、山なのでもちろん野生動物も暮らしています。

雪に野兎の足跡などを見かけることもありますが、中には熊のような大きめの足跡を発見した人もいるので危険であることは確かです。

それでも徒歩で展望広場へ徒歩で登る人がいるのは、雪で真っ白な散居村の景色が美しいからです。

雪化粧をした立山連峰と白銀に包まれた散居村の光景を静まり返った世界で観賞するなんて不思議な感覚に陥ります。

雪景色の散居村も美しいのですが、たどり着くまでに危険を伴うためおすすめはしません。

代わりに冬の期間に砺波平野を訪れるなら「となみ夢の平スキー場」がおすすめです!

山頂から立山連峰や日本海、能登半島までを眺望できます。

鉢伏山の裾野に広がる散居村を一望しながらウィンタースポーツを楽しめるので一石二鳥のいいとこ取りです!

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